2019年9月25日水曜日

『神獣の都』(小林泰三)読みました。


ネコ(だけじゃなく動物は
みんなそうかもしれないけど)は、
一度危険を感じた場所には
二度と近づかないと聞きました。

人間は、もっと賢くて、
自分自身で危ない経験をしなくても、
そこが危険な場所であると想像したり、
そんな情報を仕入れただけで、
そばには行かなくなります。

君子危うきに近寄らずですね。

もっとも、
虎穴に入らずんば虎子を得ず
とか言いながら、
勇猛果敢にあえて物騒なところに
行っちゃう猛者もいますけど。

そしてぼくの場合、
行動だけを取り出せば、
その勇敢な挑戦者みたいに
見えるかもしれません。

でも、頭の中はたぶん全然違う。

ぼくは「あえて」近づくワケじゃないんです。

知らないで、というか、何も考えないで、
気がついたら近づいていたって感じ。

一度自分で危険を察知した場所であっても、
ネコならばそれを一生忘れないのに、
脳みその中を森羅万象の出来事が
右から左に何も残さず駆け抜けていくぼくは、
前に嫌な思いをしたことも
やはり駆け抜け(つまり忘れて)、
また同じことを繰り返し
「わっ、あぶねっ」なんて
言ったりするんです。

我ながら、
よく半世紀以上も
生きていられるもんだと感心します。

で、この『神獣の都』。

前にも同じ作家さんの作品を読んでました。
そんなん、すっかり忘れてました。





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