2019年7月30日火曜日

『夢見る帝国図書館』(中島京子)読みました。


本はなるべくゆっくり読む方がいい。
できれば、作家が執筆にかけたのと
同じ時間を費やして目を通すようにすべきだ
……ってなことを誰かが言っていました。
(たぶん、作家の高橋源一郎さん。
 でも、ちがうかも)

といはえそれは、
スピードだけの問題じゃなく、
作者が悩み抜いた文体のリズムやら、
行間で感じて欲しいあえて省いた表現やら、
作品を取り巻くいろんな思い入れなんかも
理解しながら、
じっくり読み解くようにしましょう
ってことでしょう。

そうだとすると、
ぼくの場合には時間をかけすぎるのが、
逆効果になる恐れがある。

あんまり時間をかけ過ぎちゃうと、
それまで読んでいた内容を
忘れちゃうからです。

主人公が、自分の部屋を
彼女ができたという友だちのデート場所として貸し、
その後、部屋に置き忘れられた女性用コンパクトを
友だちに返したというくだりがあったとして、

その場面を忘れてしまい、

後に続くストーリーの中で、
部屋を貸した主人公が、
たまたま思いを寄せてしまった女性が、
同じコンパクトを使っていた
なんて書かれていても、

前の伏線を忘れてるから素通りしちゃう。

なので、ぼくは
ゆっくりすぎないスピードがよろしいようです。

で、この『夢見る帝国図書館』。

ほぼ1日で読みました。
その速度が最適でした。





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