2019年2月26日火曜日

『夏の戻り船 くらまし屋稼業』(今村翔吾)読みました。


ぼくは昔、映画学校に通っていて
その1年のとき短編映画の
製作実習がありました。

進め方は、
→ 学生が一人ずつ脚本を書いてくる
→ その中から良い作品を選ぶ
→ 選ばれた作品をプロの監督のもとで撮る、
という流れでした。

脚本は指定された3本ほどの小説の中から
好きなモノを原作にして、
それぞれ仕上げるてくるようにとの指示でした。

ぼくは確か赤川次郎さんの小説を
ベースとして選んだように記憶しています。

でも、そのままやるのではつまらないから、
もう一つ別の作品とミックスしちゃえば、
いいんではないかと考えたんです。

そこに、ぱっと浮かんだのが、
映画『スティング』でした。

ロバート・レッドフォードと
ポール・ニューマンの
あの格好良い姿が忘れられなかった。

赤川さんのベースの物語は、
(実はよく覚えてないけど)
自殺するとか、殺されちゃうとかが、
クライマックスになっていた。

その盛り上がりはまま使って、
「あーあ、死んじゃった」ってあとに、
いやいや「実は生きてます」としたんです。
『スティング』のオチ通りに。

これ、自分では、なかなかの出来だと
思ったんですけど、みんなには不評でした。
「なんだよお前、パクリじゃん」って。

で、この『夏の戻り船 くらまし屋稼業』。

いろんな名作のいろんな名場面が
てんこ盛りされている感じでした。
そうだよな、
組み合わせるのは1つだけじゃなく、
もっとたくさんにすれば良かったんだ。




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