2018年7月12日木曜日

『フランケンシュタイン』(メアリ・シェリー)読みました。


昔『食人族』という映画がありました。
公開されたのは、
ぼくが映画学校に通っていた時期でした。

なんで覚えているかっていうと、
映画を観た感想を学校のみんなに言ったら、
とたんに大笑いされたので。
軽傷のトラウマとして残っているんでしょうね。

映画は正直いって面白くないと思い、
その理由を、
「だって感情移入できないんだもん」
と言ったんです。……それが失笑を買った。

恋愛物とかサスペンスだとかの
一般的な映画なら、
この理由は別に笑われないでしょう。

でも、人食い民族を描いた作品で、
〈感情移入〉ってボケが過ぎるだろ、
みたいな感じです。

でもね。
人を食べる種族にしても、
それをフィルムにおさめる側にしても、
映画に出てくる人の中に、
誰かしら共感できる拠り所が欲しかった。

この映画の中に、その拠り所が
一人もいないんですもの。
それが、狙いなんだろうけれど…。

で、この『フランケンシュタイン』。

『食人族』ほどではないけど、
ぼくの拠り所になってくれる
「これだ!」って人は登場しませんでした。
また、笑われるな。





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