2018年3月13日火曜日

『モノに心はあるのか』(森山徹)読みました。


黒澤明監督の『素晴らしき日曜日』では、
スクリーンの中にいる女優が、
映画を観ている観客に向かって
「拍手をしてほしい」と、
呼びかけるシーンがありましたよね、たしか。
(と、ぼくも、この文章を読まれている方に
 呼びかけてみました)

そんとき、ぼくは、
「おいおい、ぼくに言ってるのかよ、
 ちょっとやめてよ、照れるじゃん」

ってどきまぎして、拍手はおろか、
ただモジモジしていただけでした。

苦手なんですよね、ああいうの。

あの映画は極端な例かもしれませんが、
映画じゃなく、文章だと、
わりと普通に呼びかけ手法は使われるようです。
(さっき、ぼくも使ったし)

読む人が限定されない
新聞や雑誌、書籍なんかのパブリックな文章でも、
「読者の皆さんは、こう思うでしょう」とか
「ご存じですか」なんかはよく見かけます。

さっき、自分も冒頭でやってはみたんですが、

実はぼく、
ほかの人が書いたパブリックな文章で、
あれ、やられるのが、やっぱ苦手なんです。

『素晴らしき日曜日』みたいに、
どぎまぎむずむずしてきちゃう。

「読者の皆さん」って、
三人称的な言い方でもモジモジするし、
ましては「君は」とか「あなたは」
なんて言われたときは、
顔真っ赤にして読んでると思います。

そんな状態で本を読むのは、
なるべく避けたいです。

で、この『モノに心はあるのか』。

呼びかけ手法、多用してました。





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