2017年6月21日水曜日

『首折り男のための協奏曲』(伊坂幸太郎)読みました。


複雑なのがいいのか、
シンプルなのがいいのか。
ときどき悩みます。
(眠れなくなっちゃう
 ほどじゃないけど)

そのいい例が法律。
みんなが幸せになるために、
「いい事をした人にはご褒美に
 2000円を進呈しましょう」
という法律をつくるとして、

まずは、
何が〈いい事〉なのかを
一つひとつ細かく定義しないといけない。
そうなると、
あれもこれもと意見が出てきて、
全部取り入れたら、そんなもん、
ただ生きてるだけで
常に2000円もらえるようになっちゃう。

だから、
それぞれの〈いい事〉について、
程度なり条件なりをつける。

そうなると
膨大な条文になっちゃって、
誰も覚えきれない。

ならばもっとシンプルにして、
自分から「こんなは〈いい事〉をした」と
申告さえすれば
自動的に褒美を受けられる仕組みにする、
のがいいかといえば、
それも何だかなぁと思っちゃう。

複雑すぎるのも、
シンプル過ぎるのも、
どっちも「何だかなぁ」なんですね。

で、この『首折り男のための協奏曲』。

複雑すぎるわけじゃないけど、
がんばって凝ってつくったなと
感じました。
ぼくはもうちょいシンプルが好きですが。




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