2017年2月3日金曜日

『砂漠』(伊坂幸太郎)読みました。


ぼくは記憶力が
普通の人よりも劣っているようで、
一冊の本を読んでいる途中でも、
それまで展開されてきた物語の内容や
細かい設定とかを忘れちゃう、
なんてことは珍しくありません。

1章で登場した人物が
2章でちょこっとしか出てこないで、
3章で結構重要な役回りで顔を出されたら、

「あれ、この小倉って誰だっけ?
 何してた人?」となる。

そんなときには仕方がないので
1章で登場していた部分を
パラパラと探し出して読み返す。

そんなことを何度となくやって、
ようやく一冊に目を通し終えます。

でも、それ、
非効率ではあるんですが、
悪い面ばかりとはいえないんです。

なぜかっていうと、
読み返したときに、
一度目では気づかなかった
伏線的なものを見つけたりできるからです。

今いった流れを
そのまま使ってたとえると、
3章で何の予想もしていなかったのに
ヒロシがキョウコに告白して
恋人同士になったとします。

そのあとで、小倉が出てくる。
そこで「誰だっけ?」で、1章に戻る。

すると、
ほとんど話の流れとは関係ない部分で、
ヒロシがキョウコに
思いを寄せたときのきっかけが、
さりげなく挟み込まれていたりする。

それを発見できちゃうんです。

「おーそうか!
 そうだったのか! ここか!」

で、この『砂漠』。

「おーそうか! ここか!」
とうなったのは1度や2度じゃありません。

今年に入ってから
まだ何日もたってないけれど、
今んとこ今年のベスト10に入れました。
まだ10冊読んでないけど。
いや、読んだかな。




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