2017年1月18日水曜日

『夜行』(森見登美彦)読みました。


『雪国』(川端康成)の冒頭、
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
の冒頭「国境」を、
何と読むのかで、
文学者なんかが昔から議論しているって話を、
ついこの前知りました。

昔から議論されているハズなのに、
ぼくの所に聞こえてきたのは、
生まれてから53年を経て
やっとのことでした。

文章を扱う商売してるんだから、
「もっと勉強しろ!」
と、我ながら思いましたわ。

ま、ぼくの浅学はいいとして、「国境」。

議論たって「こっきょう」しかないだろう、
と、ぼくは思ったんです。

でもありますね。
音読みじゃなく訓読みの「くにざかい」。

日本と外国は海が隔てているんだから、
そもそも陸地に「こっきょう」なんかない、
だから江戸時代なんかの藩を
「くに」と呼んでいたのに習って
「くにざかい」が正しいとか、

いやいやそんなん関係なく、
タイトルの「雪国」は
濁点がつくけど「くに」だから、
それと被らないように「こっきょう」だとか、
わけわからんことになっていたらしいです。

でも、結局答えは不明なんだとか。
作者も
「こっきょうですか?」「くにざかいですか?」
の両方に「はい」らしき答えを返しているようで。

で、この『夜行』。

タイトルの読み方は、
夜行列車の読みと同じ「やこう」か、
百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)の「やぎょう」か。
どっちなんでしょう。
どっちもありみたいに書いてあったけど。



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