2016年9月21日水曜日

『罪の声』(塩田武士)読みました。



昔、
つくったことのないジャンルの
本の制作を依頼されて、

「ああ、それなら任せてください」

なんて、
さもその道の専門家のような顔して
仕事を受けたことがありました。

四苦八苦しながら、
なんとか半分くらいまで仕上げて、
依頼元の編集者さんに、
こわごわ提出したんです。

1週間ほどして戻って来た原稿には、
もとの文字が見えなくなるくらいに
赤ペンの修正依頼が入っていました。

まーそうだよな。
うん、わかるわかる。

編集さんも、
キチンと仕事をしているってことだ。

んで、気を取り直し、
修正作業は後回しで、
残り半分を先に仕上げることにし、

後半部分をつくって、
編集さんに渡したんです。

前と同じように1週間ほどして、
後半の原稿が戻って来ました。

びくびくしなら、
それをのぞいてみると、

……あら不思議。
ほんの数カ所しか
赤ペン文字の修正依頼はなく、
ときどき

「ここいいですね!」
「わかりやすい!」

なんてコメントが書かれていたんです。
前回とは天と地ほどの違いでした。

あとで編集さんに話を聞いてみると

「最初はギクシャクするけど、
 やっていくうちにこなれてくるもんです。
 だから未経験のジャンルでも
 大丈夫なんですよ」と。

あう、ばれてた。

で、この『罪の声』。

後半にいくにしたがって、
すんなりすすっと読み進められました。





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