2016年7月13日水曜日

『ポーラースター ゲバラ覚醒』(海堂尊)読みました。


今の仕事を始める前だった
かもしれません。

とにかく、今よりもっと
世間のことを知らなかった若かりし頃。

大学の講義だか、
何かの講演会だかの
録音テープを聞き、
文字に起こす仕事をやりました。

仕事って書いたけど、
もしかしたら
ギャラが発生するものじゃなく、

友だちの宿題を手伝うとか、
そんな感じだったのかなぁ

……まあ、とにかく
そんな作業をしたんです、昔。

録音された話の内容は
まったく覚えてないんですが、

一つだけ忘れずに、
頭に残っていることがあります。

それは、
世の中のことを
ちっとも知らないぼくだからこそ、
やっちまったミス。

録音テープの中で言っている言葉が
聞きとれなかったんです。
そんな言葉一度も聞いたことなかったから。

それでも無理矢理
ぼくが起こした文字は

「裂け腹よろしく
 祖国か死かなどと言う若者」

この「裂け腹」のところが
どうしても聞きとれなかった。

「ちゃけばら」とか
「きばら」とか
「ちぇばら」とか、
いろいろに聞こえて、

あれやこれや考えているうちに

「そうか! サケバラだ!
 裂け腹! 切腹ってことじゃん!
 それならちゃんと意味通じる!」

と喜び勇んで、
原稿用紙にえんぴつを走らせたんです。
……違いますよね。

「サケバラ」じゃなく、
正解は「チェ・ゲバラ」だったんです。

で、この『ポーラースター ゲバラ覚醒』。

チェ・ゲバラの伝記小説。
昔のミスを帳消しにするため、
今から知識を得ることにしました。

でもこの本はまだ青春期の話で、
物語はこの後まだ続くそうです。
帳消しになるのはまだ先です。







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