2016年1月18日月曜日

『うそつき、うそつき』(清水杜氏彦)読みました。


小学生のときの担任の先生が、
いつもと違う授業を
やったことがありました。

先生は、『ジョニーは戦場へ行った』
という映画を見てきて、
とても感激したから、
みんなにも教えたいと言ったんです。

国語だか道徳だかの時間をつぶし、
いつもの教科書を使った授業の代わりに
その映画の内容を
ぼくたちに話してくれました。

ストーリーを聞かせたあと、
何人かの子どもを指して質問しました。

「ジョニーみたいになったら、どうする?」

その指された子どもの一人がぼくでした。

『ジョニーは戦場へ行った』
略して「ジョニ戦」。あの「ジョニ戦」ですよ。

ガビーンと、
どん底に突き落とされたような読後感の映画。
(映画だから「読後」じゃないか、観後感?)

手足がなくなって、
目も見えず、耳も聞こえず、
言葉もしゃべれないで、
ベッドに寝かされてるだけのジョニ戦ですよ。

「エス・オー・エス、ヘルプミー、ドカン」
って1週間くらい耳から離れないあのジョニ戦。

「どうする?」
って先生に聞かれて、

当然ぼくは、
「わかりません」って答えました。

せっかく授業をつぶしたんだから、
そんなドツボにはまるようなお話じゃなくて、
もっと楽しい物語にしてよって思いながら。

で、この『うそつき、うそつき』。

授業には取り上げて欲しくない内容の本でした。


うそつき、うそつき
うそつき、うそつき
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清水 杜氏彦
早川書房
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