2016年1月7日木曜日

『宮本武蔵(二)』(吉川英治)読みました。

「とにかく面白くなきゃダメよ」
と言ったのは、たしか瀬戸内寂聴さん
だったように覚えています。

法律の条文だったか、
テレビの教養番組だったか、
もしくは株式動向を予測する講演会だったか、
ともかく「面白さ」とはまったく関係のない
ものに対するコメントでした。

いろんな分野の識者が、あれやこれやの
うんちく披露の解説をしていて
その中で、
「面白さ」について突っ込んだのは
一人だけでした。

ぼくはその意見に感心して
「そうだよな」
としきりに、うなずいていました。

確かに、
みんなに受け入れられて
いつまでも残っているものって、
「面白い」の要素があるからですよね。

洗濯バサミは便利だから
ずっと使われているのかもしれないけど、
あれもよく見ると「面白い」形をしているし、
瀬戸内さんが訳した『源氏物語』も、
とんでもなく「面白い」話だから
千年以上たっても、
いまだに読み続けられている。

で、この『宮本武蔵(二)』。

作者の死後、
半世紀とかを過ぎると著作権が消えて、
許可なく誰でもコピペしていい
「パブリックドメイン」になるそうですが、
この『宮本武蔵』もその仲間です。

そんで、
この作品も「とにかく面白くなきゃダメよ」と
言われても、びくともしない古典になっています。



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