2015年12月4日金曜日

『誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽』(山田風太郎)読みました。

「ああ、もう12月か……」
と思いながら、今年読んだ本のリストを
ざっと眺めてみました。

記憶力に難があると思われるぼくは、
ほとんどの内容を
おぼろげにしか覚えておらず、
心に残っている作品は
数えるほどしかありません。

そんなこと思いながら
並んだタイトルを目で追っていたら
「読む順番のあや」
みたいなことに気づいたんです。

例えば2月に読んだ
『ビブリア古書堂の事件手帖(6)』。

それまで5巻まで読んでいて面白かったので、
期待を膨らませて読んだ本。

でも、ぼくの期待のほうが大きすぎでした。
もし、この6巻を最初に読んでいたとしたら、
夢中になった1〜5巻には、
きっと手も触れなかったと思います。

それから、
8月に読んだ『武士道ジェネレーション』。
これも同じようにシリーズものの前3作があり、
その3つは、
ごくごくと喉を鳴らして水を飲むように
貪読(貪り読むの略)したはずなのに、
前と同じ面白さは感じられなかった。

これも、
この4作目を先に読んでいたら、
貪読経験ができなかったでしょう。

で、この『誰にも出来る殺人/棺の中の快楽』。

山田風太郎さんは、
忍法モノが異常に面白いと思います。
でもこの作品は忍法モノではありません。
もし、これを風太郎作品群の中の
最初に読んでいたら、
忍法モノを知らなかったかも…。



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山田 風太郎
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