2015年9月18日金曜日

『心臓の力 休めない臓器はなぜ「それ」を宿したのか』(柿沼由彦)読みました。

ぼくもときどきこのブログでは
「ご存じの人もいるでしょうが」など
読んでくれる人に呼び掛けるような
物言いをすることがあります。

でも、仕事でやっている
不特定多数の読者に向けた文章では、
覚えている限り、
そうした呼び掛け文句は使っていません。

間違いだとか、ふさわしくないとか、
そんな正当な理由があるわけじゃなく、
単に好きじゃないって理由です。

今、はまって読んでいる『鬼平犯科帳』にも、
「あの事件を覚えている読者もおられよう」なんて
作者・池波正太郎さんの但し書きみたいな言葉が
地の文にまぎれ混んでいたりするし、

山田風太郎さんの作品にも、
そうした文言はあちこちに出てきます。

でも、そんな呼び掛け言葉が出てくると、
なぜかしらソワソワしてモゾモゾして、
落ち着いていられなくなっちゃうんです。

学校で一生懸命に授業の内容に集中していたとき、
いきなり先生に「きくち答えてみろ」と
指されたような感じ。

なので、
ぼくが仕事で書く文章にはなるべく、
ドギマギさせるような言葉は入れたくないって
思っているんです。

で、この『心臓の力』。

感覚としては5ページに1回、
ドギマギしました。

そわそわモゾモゾさえ我慢すれば、
興味深い内容なんですけどね。





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