2015年9月16日水曜日

『妖説太閤記(上)』(山田風太郎)読みました。

子ども向けの読み物や、
おかたいお役所的な情報誌、
女性向け雑誌に、
技術者に読んでもらうための
仕様書みたいな印刷物……
スケジュールと条件さえあえば、
どんな作文でも、
「はい!やります!」
って言ってきたんです、ぼく。

それがライターっていう職業なので
不満はないし、というか楽しい。

文章は、その都度、
それぞれの媒体に合わせて変えていくけど、
それも部品をくっつけながら
つくっていくプラモデルみたいで、
鼻歌かましながら、
キーボード叩いていたりします。

上の文章、もし子ども向けだったら……
「作文のときは、どんな人が読むのか、
 考えながら書いていくんだ。
 この言葉を使えばわかりやすいかな、とか。
 こんな言い方すれば、
 面白がってくれるかな、とか。
 そんなふうに書いていくのって楽しいよ」

おかたくしなきゃの媒体なら……
「文章は、媒体の特性を考慮し、
 適切に表現していきます。
 ターゲットにする読者層の
 知的レベルに応じて使用する言葉を選択し、
 語順にも配慮する。
 その作業は容易ではありませんが、
 やりがいを感じます」 って感じ。

で、この『妖説太閤記(上)』。

これまで読んできた、主に忍法モノの
風太郎作品と違いました。
なんだか文体まで違ってる気がします。
違う読者層を狙ったのかなぁ。
まあ、これはこれで嫌いじゃありません。
でも、忍法モノのハチャメチャさのほうが、
好きではありますけど。



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