2015年9月14日月曜日

『鬼平犯科帳〈8〉』(池波正太郎)読みました。

会社からの帰宅の途には
バスを利用しています。
その車中は本読みの時間。

路線は、池袋から高島平のほうへ
向かうルートです。

ぼくが乗っているのは、
主に中山道を通る区間で、
会社のある要町から乗り、
いくつかの停留所を超えて、
板橋区役所を過ぎると、
次は「仲宿(なかじゅく)」
というバス停になります。

仲宿近辺の中山道は、
上に首都高が走っていて、
片道3車線か4車線ほどもあり、
広くて交通量も多い道です。

仲宿からもう少し先にいくと、
中山道は環七とぶつかる大和町
という交差点になり、
ここはちょい昔、
排気ガスの濃度が
日本で一番高い場所だったそうです。
(今は改善されてるみたい)

こんなとこにゃ、昔ながらの環境は、
かけらも残っていないぞ!
歴史を感じさせる街には、ほど遠い!
と思いきや、
やってくれましたよ、仲宿が。

なんと、この『鬼平犯科帳〈8〉』に
登場してるんです。

もちろん、物語の舞台は、
鬼平こと長谷川平蔵が活躍する江戸時代です。

その鬼平が、
今の文京区本郷あたりから、
盗賊を追いかけて、板橋方面にやってくる。
んで、「えいやーとうー!」の立ち回りを
仲宿でやってくれるんですね。
ちゃんと「仲宿」って文字が
印刷されてるんですから。

「次は仲宿、仲宿。
 お降りの方はブザーでお知らせください」

のアナウンスが流れたその瞬間、
『鬼平8』の文庫本のページを追う
ぼくの視線は、「仲宿」の文字の上を
ちょうど通過したところだったんです。



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