最近はあまり聞かなくなったけど、
パソコンが壊れて作業中のデータが
一瞬で消えちゃったって話、
ちょっと前まではよく聞きました。
というか、よく経験しました。
例えば、
ワープロソフトで大長編の小説を書いて、
(書いてないけど……)
今、目の前に表示されていた大量の文字が、
まばたきする間もなく、
真っ白けっけになってる。
母さん、ぼくのあの文字、
どこに行ったんでしょうね。
ほんと、どこに行っちゃうんでしょ。
かけらでもいいから、
どっかに残ってないもんでしょうか。
パソコンだけじゃなく、脳みそも同じ。
昔あんなにわくわくしながら
読んだはずの物語を、
何年かたって思い出そうと思っても、
ストーリーのしっぽの先すら浮かんでこない。
さすがに一瞬前のことを忘れちゃうような
パソコン不具合的な状況は未体験ですが、
結構それに近い場面もあったりします。
読んだ本の内容はもちろん、
実際あったあれやこれやのたくさんが、
ぼやけてかすれて、消えちゃってる。
ママぁ〜、ドゥユーリメンバ〜♪
で、この『時をかける少女』。
本で読み、映画も観たはずなのに、
内容がひとかけらも
頭の中残っていなかったので、
読み返しました。
へぇーそんな内容だったんですね。
当時は何でそんなに大騒ぎしてたんだろ。
大騒ぎの理由は、
もうどこかに行っちゃって、戻って来ません。
どこに行ったんでしょうね。
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