前の『剣豪将軍〜』の感想文(もどき)は、
歴史の授業ネタだったから、
今度は国語の授業ネタにします。
担当の先生の顔も名前も、
どの学校の授業だったかも忘れちゃったんですが、
内容は小説についての講義でした。
もしかしたら学校の授業じゃなく、
なんかの講演会だったかも、です。
(忘れちゃったので、
細かい部分はつくり入れます)。
講義は、小説の始まりの一文についての話でした。
「メロスは激怒した」とか
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」とか
「吾輩は猫である。名はまだ無い」とか。
名作をいろいろと出して、
冒頭の文章は素晴らしいと力説してたんです。
んで、
そういう感じののっけから
読者をうならせるような作家を、
俗に「デダシスト」と呼ぶんだと教えてくれました。
(そんな言葉を聞いたのは、
後にも先にもこのときだけのような気がします)
続けて先生は、
「それとは逆に、
小説の最後の一文が光る作家のことを
キリストと呼ぶ」
と言ったんです。
言ってから、
静かに講義を聴いている生徒を見回し、
ふっと微笑んでちょっとうつむきました。
みんなは、
何のことかわからずシーンと傾聴モード。
先生も、微笑みの意味に触れることなく、
次の話題を進めていきました。
今思えば、あれはひょっとして
「イエス・キリスト」にかけた
親父ギャグだったのかな……。
それスルーしちゃったのかな。
で、この『ハガキ職人タカギ!』。
小説の最後のシーンがとても良かった!
キリストでした。
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