2014年11月10日月曜日

『シャイニング(下)』(スティーヴン・キング)読みました。

昔は、テレビがついていたり、
人の話が聞こえてきたりする場所で本を読むと、
ちっともその内容が頭に入らず、
何度もページをめくり直して、
読書が進みませんでした。

脳みそががんばって
「文章も読み解きつつ、周囲の音も理解しなくちゃ」
とマルチタスクの処理に向かっていたんだと思います。
んで、結局どっちつかずになっていた。

でも最近は、
本を読んでいるときには、
わりと周囲の音が気にならず、
テレビがついていても、
近くで誰かかが会話していても、
すすっと内容を
理解できるようになってきたんです。

それはたぶん、
脳みそにあきらめの境地が
入ってきたからだと思います。

「あっちもこっちも理解するのは疲れるよ、
 もういい年なんだから」
って感じかと。

そのあきらめの境地は、
本の内容が面白いとき、顕著にあらわれます。
逆に、書かれている内容に
気分が乗らないときは、
なぜか、あきらめさんの勢力は衰え、
マルチタスクさんが頭をもたげます。
不思議なもんです。

で、この『シャイニング(下)』。

どうしたことでしょう。
上巻はあきらめさんが優勢だったのに、
この下巻では、
マルチタスクさんのがんばりが凄かった。
読書中は、テレビの音が小さくても、
ひそひそ話の会話でも、
なんかやたらに気になっちゃいました。


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