2014年7月9日水曜日

『クラスメイツ〈前期〉』(森絵都)読みました。


何がきっかけだったのかは
もう忘れてしまったんですが、
今度の休みに『がんばれ!ベアーズ』を
観に行こうということになりました。

中学校に入学してまだ間もない頃。

知り合って数週間しかたってないのに、
なんでそんな約束をしたのか、
とにかくその友だちと二人で、
最寄りの駅に待ち合わせ、
池袋の劇場へ出掛けることにしたんです。

約束の休みの日がくるまでの間、
学校で会うと「面白いよきっと」とか
「テイタム・オニールかわいいよ」とか、
うきうきの話をしていたように覚えています。

そんでいよいよ当日。
二人とも時間ぴったりで駅の改札で顔を合わせ、
電車に乗って、調べておいた道順どおりに劇場へ歩き、
窓口でチケットを買って、並んだ座席に座り、
映画を観て(面白かった!)、電車に乗って、
待ち合わせと同じ改札で「じゃあね」
と言ってわかれました。

しかし、まぁ……なんと!
この一連の流れの中で、ぼくとその友だちは、
この「じゃあね」しか言葉を交わしていなかった。

中学生の男子二人。その二人だけって状況に、
お互いなんや知らんけど、照れていたんだと思います。
だってその後、学校で会ったときなんかは、
普通に話をしていたんですから。
中学生ってのは不思議な精神状態に
入り込むこともあるんです(ぼくだけか?)。

で、この『クラスメイツ<前期>』。

中学生の頃を思い出したい人には、
ぴったりの本です。


クラスメイツ 〈前期〉
クラスメイツ 〈前期〉
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森 絵都
偕成社
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