2014年7月16日水曜日

『想像ラジオ』(いとうせいこう)読みました。

全部で54巻(帖)ある
あの長い長い『源氏物語』。
でも、34〜35帖の「若菜」だけ読めばいい
──誰かがそんなことを
言っていたように覚えています。

(たしか有名な作家とか評論家とかだったと
 思うのですが、忘れちゃいました。
 ググれば出ててくると思うけど、
 こういう場では調べないで書く方が、
 なんとなくいいような気がして
 ……めんどくさいからやらないって
 ワケじゃないっすよ、
 まぁ、それもちょいあるけど)

さて、
どういう経緯で、その「〈若菜〉だけでいい」
という言葉が出てきたのかも、はっきりわからないから、
ここでぼくなりに独断の想像をしちゃうと、

「源氏物語は全部面白い、面白いけど、
 そのうち特に〈若菜〉は、別格で面白い。
 あの長い源氏物語を読破しきれない人は、
 せめて〈若菜〉だけでいいから読んでみたら」
ってことではないかと。

確かに、
かつて自分がやった不実と同じような裏切りを、
他の人から受けちゃうっていう
光源氏のシチュエーションは、
「よくぞ、千年前にそれだけのものを書いた」
とびっくりですからね。

で、この『想像ラジオ』。

〈若菜〉だけ読めばいい。
じゃなかった、
163〜168ページの魚の缶詰工場で働く
女子事務員の部分だけ、読めばいいです。


想像ラジオ
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