2014年5月9日金曜日

『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?』(ポール・シーブライト)読みました。

ちょっと前まではテレビで放映される映画には
最初と最後に解説者の説明が入ってました。

で、もしかしたら記憶違いかもしれないけれど、
映画が始まる前のコーナーで
「この映画は面白くない」
って言い切った解説者がいたんです。

じゃあ、どんだけ面白くないのか
観てやろうって気になった。
子ども時分の記憶で、解説者が誰だか、
何の映画だか、それが本当につまらなかったのかも、
覚えてないんですけどね。

ハードカバーの小説以外は
本にもたいてい解説がついています。
でもそこでは、ぼくの記憶のように
「この本はつまらない」って書く人はいません。
少なくともぼくは一度も目にしたことがありません。
本をつくっている人は、
その本を何とかして売りたいと思っているのに、
わざわざ売れなくなるような文章を
載せないでしょうからね。

で、この『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?』。

本には、興味深いことがたくさん書いてあります。
(↑もっと具体的に言え!という突っ込みはなしね)
でも、それを読んだときのぼくの印象は
「ふーん、だからどうなの?」でした。

んで、びっくりしたのは、解説を読んだとき。
この本にはこんなことが記されていると言ったあと
「で……それがどうした、ということになる」
って書いてあったんです。

文脈からすると、
ぼくの「だからどうなの?」とは
微妙に意味合いが違う気もするんですが、
それでも、その解説者(翻訳した人でした)に
拍手したい気持ちになりました。
パチパチパチ!


殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?―― ヒトの進化からみた経済学
ポール・シーブライト
みすず書房
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