2014年5月30日金曜日

『エクソシスト』(ウィリアム・ピーター・ブラッティ)読みました。

今はすっかり
地中に埋められてしまったのですが、
ぼくが小学生の頃は、
実家近くに小さな川がありました。

といっても東京なので、
蝶が舞うような自然豊かな小川じゃなく
コンクリートで固められた用水路的なモンです。
川幅は5メートルもないくらい。

その水路の上には1メートル間隔くらいで、
コンクリ製の幅15センチほどの角材がわたしてあり、
水路の上にハシゴをかぶせた感じになってました。
(これ、調べたら「はしご式開渠」って言うらしく)

これはもう、
あほな小学生のぼくらにとって格好の遊び場です。

体操の平均台のようにハシゴの一本を渡り、
向こう岸に行って次の一本を渡って戻ってくる。
なにが楽しいのか、
そうやってジグザグに水路の上を歩きながら、
「ちょっとだけよ」とか言っておしりを見せたりする。

今、思い出すと
川底までは2メートルくらいあっただろうから、
足をすべらせて落ちたら大変です。
でも、その「落ちちゃうかもしれない」って怖さは、
一番最初、やる前に感じただけで、
実際やってみると、それほど危ないとも思えず、
楽しんじゃってたんです。
(本当は危険なんだろうけど、アホガキだったから)

で、この『エクソシスト』。

怖いのかなと思って読んだら、怖くなかった。
怖いんじゃなく、面白かったんです。

水路の上を思い切って歩いたときみたいに
怖いって先入観は、
実際に読んでみたらどっかに飛んでいっちゃった。
(なお、危険な水路遊び、いい子は真似しないでね)


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