2014年5月21日水曜日

『校閲ガール』(宮木あや子)読みました。

マイクは都営三田線の志村坂上駅で降りた。
教えられたとおり
A2出入口の階段をのぼり、地上に出る。
出がけに降っていた雨は
すっかりやんでいて、日差しも眩しい。
「その出口は中山道という
 大きな通りの交差点に面している。
 信号には志村一里塚と書いてある」
と電話で告げた男の名は知らない。
そのあと電話の男は、中山道を右へ進み、
ガソリンスタンドを二つ過ぎた最初の角を曲がって
そのまま進むようマイクに指示した。

……小説の中でこんな文章が出てきたら、
ぼくはそれだけで「これ面白い!」って思っちゃいます。
いや、文章そのものは今ぼくが即興でつくったので、
ぜんぜんへなちょこです。

そうじゃなくて、
ぼくの今住んでいる場所が舞台になっているってトコ。
(最寄り駅が志村坂上なんです)

自分のよく知っていることが、
そのまま描かれている物語は、親近感わきますよね。
ひょっとしたら、その親近感だけで、
ホントはつまらない物語も、
面白く感じられちゃうかもしれない。

で、この『校閲ガール』。

面白かった!
だって、ぼくがよく知っている作業
(本をつくるときのチェック作業)が
たくさん出てくるんですもの。

でも、その面白さは
親近感だけからきたのかなぁ、と思えてきたり…。


校閲ガール
校閲ガール
posted with amazlet at 14.05.21
宮木あや子
KADOKAWA/メディアファクトリー
売り上げランキング: 22,086


**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************