2014年5月12日月曜日

『私と月につきあって』(野尻抱介)読みました。

本をつくるときには、たいてい2カ月くらいの
制作スケジュールを組んで、1日にどれくらい
書き進めなきゃいけないかを決めます。

その期間、
毎日毎日ちまちまと、
文章や図版、イラストなんかを
1ページずつ埋める作業を続けます。

それやってると、
ものすごい長距離のマラソンを
走っているような気になります。
早くゴールにつきたいな……。

もちろん売り物ですから、
どのページも真剣につくります。
つくるんですけど、何週間も作業を続けるので、
やっぱ疲れちゃうときもあるみたいなんです。

自分では、いつもと変わらずクオリティを
保っていると思っても、あとから見直すと、
「まったくなってない!」ってトコが見つかったりする。

そんなときは過去の自分を叱りながら、速攻修正。
気力、体力、クオリティ……
そういったものをずっと持続させるのは
結構難しいんですね。

で、この『私と月につきあって』。

ロケットガールシリーズの3作目。
この野尻さんという著者の持っている
基礎体力というか資質というか、
そんな土台になっているベースが
ぼくはとても好きなので、
「つまらない」と「面白い」の
どちらかを選べっていえば、
間違いなく「面白い」を選びます。

ただ……。
3作目ってのは、つくり続けてきて、
疲れが出てくるところなのかなって感じちゃいました。
──と同時に、
おこがましいようですが、
親近感みたいな気持ちも生まれてきた
(もし疲れてきちゃったのなら、
 ぼくと同じじゃん!)。
ともあれ、まだまだ続編があるようなので、
ずんずん読み進めたいと思います。


私と月につきあって (ハヤカワ文庫 JA ノ 3-15 ロケットガール 3)
野尻 抱介
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