「予測可能なストーリー展開」って文言は、
つまらない作品の感想として、よく目にします。
ようするに、
結末が読めちゃって面白くないってことですね。
面白い物語っていうのは、
その先どうなるんだろうって考えても、
まったくわからず、
どきどき、はらはらしまくるもの。
自分の考えが追いつかない、
思考未達型の楽しさです。
その逆で「あぁ、最後はこうなるんだろうな」
と読めちゃうと興ざめしちゃうんでしょうね。
それからそれから、
結末を予想するもなにも、
そんなふうに考える隙間さえ
与えてくれないものありますね。
「わっ!わっ!わっ!」とかって言いながら、
取り憑かれたみたいにページをめくっていって、
どっぷりはまっちゃう作品。
次はどうなるんだろう、
なんて考える思考回路は通行止めされて、
その物語だけの優先道路が、
頭の中にどとーんと敷かれるような。
そんな作品もやっぱり、
ストーリー展開は予測できない。
これは、いわば思考占有型。
そういう本に出会えると
スキップして飛び回りたくなっちゃいます。
で、この『天使は結果オーライ』。
なんもかんも忘れさせてくれた、思考占有型でした。
楽しいです!
天使は結果オーライ (ハヤカワ文庫 JA ノ 3-14)
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野尻 抱介
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