2013年12月6日金曜日

『数学序説』(吉田洋一/赤攝也)読みました。

特定の言葉だけ、
なぜか気になることがよくあります。

特に流行語になっているワケでもないのに、
自分だけのマイブーム的に気になっちゃう。

群集の中に、無意識にスポットライトを当て、
誰だかわからないけど、
その人だけが浮かび上がっている感じとか、
全体はぼやけているのに、
たくさんの人の中の一人だけに、
偶然ピントが合っちゃった写真みたいな。

だからたぶん、
なぜその言葉が気になったのか理由はないんです。
あえていえば、たまたま。

そんな言葉を思い出すままに挙げていくと、
「鼓舞」「順風満帆」「コンプライアンス」
「失敬」「パノラマ」……ねっ、意味わからないでしょ。

今現在、感じているこの偶然ピント言葉は「思考停止」。
テレビのコメンテーターの解説とか、
読んでいる本の中とかに、その言葉が出てくると、
この4文字だけみょうに存在感が増してきて、
耳に目に残っちゃうんです。

で、この『数学序説』。

最初の半分くらいは、
「わーっ、ぼくの知的好奇心を刺激してくれてる!」
って気がして楽しかった。

でも、残りの半分は、
出てくる数式の意味を追っていくのにくたびれて、
活字を眺めているだけでした。
目は動いているもののまさに思考停止の状態。

そうか!
この本を読んでいたから、
今の偶然ピント言葉が登場してきたんだな。
言葉が気になった理由、めっけ。


数学序説 (ちくま学芸文庫)
吉田 洋一 赤 攝也
筑摩書房
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