2013年12月11日水曜日

『村上海賊の娘 上巻』(和田竜)読みました。

粘土みたいな練り消しゴムをいじりながら
怪獣の形にしてみたり、
仕事で読まなきゃいけない資料の隅に
サンダーバード2号のコンテナを描いていたりと、
ふと気がついて我に返り
「いい歳こいて何してんの?」
と自分に問い掛けることがままあります。

同じようなことは、
たしか高校生のときにもありました。

子ども時分に買ってもらったヒーロー&怪獣人形のうち、
どいうわけか高校生になったその頃まで
残っていた2体があったんです。

タイガーマスクとガッツ星人。

ニキビ面の高校生(ぼくですが…)が、
この2体を使って、遊んでたんです。

「くわっ、かっかっか!
 ウルトラセブンを十字架に掛けたこのガッツ星人に、
 武器も持たず、裸同然の姿で
 立ち向かえると思っているのか!? かっかっか!」
「裸ではない! マスクもしているぞ!
 それに、ぼくには、
 ちびっこハウスの子どもたちがついているのだ!」
「ほざけほざけ!
 そんなマスク、ひょひょいのひょいで、かっかっか!」
「わぁーッ! マスクがぁーッ!」

と人形と人形をぶつけ合って、
がしがし戦わせながら、
興奮で大きくなりすぎた自分の声にびっくりして我に返ると、
うっすらとヒゲも生え始めた高校生。

あのときは、ぼくが勝手に想像して
タイガーマスク対ガッツ星人の戦いを
つくっていたんじゃなく、
頭の中で本当に2体が決闘していたと思うんです。

で、この『村上海賊の娘 上巻』。

たぶん、この小説を書いてるとき
作家さんの頭の中では、
戦国時代の海賊や武将たちが本当に戦ってたんだろうな。
早く下巻、読もっと。


村上海賊の娘 上巻
村上海賊の娘 上巻
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和田 竜
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