2013年9月9日月曜日

『(株)貧困大国アメリカ』(堤未果)読みました。


「仕事をくれるお客さんだから何も言えないけど、
 そこの担当者、ホント、ダメダメなんだよね」
と愚痴をこぼす人の話を聞き、
「そりゃーひどいね」と納得することがあります。

そのときは、
愚痴さんが非難している相手に会ったことがないから、
すぐに、ふむふむと、納得できちゃう。

でも、なんかの折りに
愚痴さんの評するダメさんと話をする機会があったりすると、
実はそれほどダメダメではなく、
その人はその人なりの言い分があるってわかります。

ぎくしゃくしてたり、
対立していたりする関係があったとき、
その一方の意見だけを聞いて、
「そりゃーいかん」と判断してしまうのは、
その判断自体が「そりゃーいかん」なんですね。

両方の意見を聞いて、対立のワケとか、
裏っかわにあるいろんな事情とかを考えないとね。

その上で、
自分はどっちの味方になるのか、
どっちの味方にもならずに仲裁するのか、
何もせずに放っておくのか決める。
——それが、いいんでしょうね。

で、この『(株)貧困大国アメリカ』。

ほんの一部のお金持ち層(1%)が、
それ以外(99%)を食い物にして、
アメリカの社会はとんでもない状況に
なっていると言っています。
でも、もう少し1%層の言い分を伝えて欲しかったな。
その上で、
ホントに「とんでもない状況」なのかどうか、
考えたかったです。


(株)貧困大国アメリカ (岩波新書)
堤 未果
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