2013年7月4日木曜日

『海はどうしてできたのか』(藤岡換太郎)読みました。

誰が言い出した言葉なのか知らないんですが
「地球にやさしく」ってコピー、すごいですね。

まず地球を擬人化してる。
んで、その姿を勝手に変えちゃうと、
地球ちゃんは悲しむよ、やさしくしてあげようね。
地球は虚弱体質で、
人間が思いやってあげないと、
すぐに傷んできちゃうんだから。
みんなの心がけが大切だよ
……と丁寧な呼び掛けになっています。

本当は地球の環境に守られて
人間は生活できているのに、
その立場をまるまるひっくり返して、
人間が地球の環境を守っているように表現してる。
「地球にやさしく」って、やっぱすごい。

で、この『海はどうしてできたのか』。

人間がやさしくしようが何をしようが、
地球はまったく意に介さないってことを、
存分にわからせてくれる本でした。

マンガとかで、
巨漢のプロレスラーに貧弱な男が
立ち向かっていく場面がよくあるでしょ。
そのとき貧弱マンは
巨漢レスラーに頭を押さえられ、
手をぐるぐる回すけど、
レスラーにはぜんぜん届かない、
そんな感じです。
レスラーが地球で、貧弱マンが人間。

もしくは、
三蔵法師の手のひらの中を暴れ回る孫悟空。
もちろん、三蔵法師が地球で、孫悟空が人間。

そんな関係でいうなら、さっき言ったコピーは、
貧弱マンが「巨漢レスラーにやさしく」とか、
孫悟空が「三蔵法師にやさしく」
なんて言ってるようなもんですね。

タイトルは海だけど、
地球全体のことを解説してる本でした。


海はどうしてできたのか (ブルーバックス)
藤岡 換太郎
講談社
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