2013年7月30日火曜日

『主役はダーク 宇宙の究極の謎に迫る』(須藤靖)読みました。

記憶ってままならないものだと、つくづく思います。
忘れちゃいけないことは、
気持ちいいほどスコーンと頭から抜けていくのに、
忘れたいことは換気扇についた油汚れみたいに、
こびりついて離れていかない。

ぼくの場合、
忘れたいのに残骸がこびりついてるのは、
自分の書いた文章です。
(忘れちゃいけないのに忘れちゃう例は、
自分の名前のほか大量にあるので例示は省略)

自分の書いたものが、
きちんとした文章になっているのかどうか点検するため、
読み直しの作業をするんですが、
このとき、
まっさらな頭でチェックしたいんです。

だから、チェック作業は書いた直後じゃなく、
なるべく日をあけてやります。

へなへなの記憶力が自慢のぼくなので、
日をあければ、自分の書いた文章とて、
すっかり頭の中にはなくなっているはずという期待です。

でも、チェック作業をやると、
やっぱ残骸みたいのが現れる。
書いたとき考えていたことが浮かんできて、
自分が文章をすんなり理解できて、ミスも素通ししちゃう。

そうじゃなく初めて読んだ人の目でチェックしたいんです。
客観的に判断したいんです。……できないんですね、これがなかなか。

で、この『主役はダーク』。

読んでる途中、
「わかりやすく書こうとして余計わかりにくくなってる」
と思いました。
でも、最後まで読むと、
作者さん自身がそれをわかっていたようで、
まとめて軌道修正するページがあったんです。
わぁーっ、自分の文章を客観的にみられる人だ! 脱帽!!


主役はダーク 宇宙の究極の謎に迫る
須藤 靖
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