2013年6月24日月曜日

『憤死』(綿矢りさ)読みました。

コピー用紙5枚くらいの資料を渡して、
「これを600文字にリライトしてください」
って感じの仕事を、
ライターさんにお願いすることがあります。

このとき、
少し手抜きするような人に作業を頼んじゃうと、
わけのわからない日本語になって納品されてきます。

そんなときは、
「最初から自分でやれば良かった」
と後悔しながら、手直しするんです。

この手直し作業をしながら思うのは、
「理解してないな」ってこと。
ライターさんが、
最初に渡した資料の内容を理解せずに、
ただ切ったり貼ったりしただけで、
指定の600文字に仕上げてる。

元ネタを良く噛んで飲み込み、胃腸で消化して、
自分の身体の一部として取り込んでから、
脳みそを通して吐き出さないと、
やっぱ、人が読んで
ふむふむと感じられる文章には
ならないと思うんですよね。

で、この『憤死』。

ぼくは、少しふむふむ度が足りないな
……と感じてしまいました。
胃腸で消化したくらいで、
まだ自分の身体の一部になっていないネタを、
吐き出しちゃったような……。


憤死
憤死
posted with amazlet at 13.06.24
綿矢 りさ
河出書房新社
売り上げランキング: 76,994