2013年5月24日金曜日

『日本語練習帳』(大野晋)読みました。

仕事で書いた原稿を、
編集者さんとかクライアントさんとかに
チェックしてもらったとき、
戻ってきた赤ペンの修正依頼に対して、
ぼくはよっぽどのことがない限り、不平を言いません。
まるまる承諾。

不平を言うとしたら、自分自身に対してです。
「なんで、誰もがわかるような文章を
 最初から書けないんだ」って。

文章が伝わらないのは、
読んだ人に責任があるんじゃなく、
書いた人に問題がある。
ぼくは、いつからかそう思うようになっていました。
誰かに言われたからなのか、
どっかの本で読んだからなのか、
何がきっかけだったのか、わからないんですけどね。

で、この『日本語練習帳』。

終盤のまとめ的なコラムに、
「自分の思うところを a と表現したとき、
 相手が a' と取ったとしたら、
 それは相手が a' と取るように表現した自分が悪い」
って書いてありました。

ひょっとしたら、
この本の著者先生の言っていたことが巡り巡って、
ぼくのトコに届いていたのかもしれません。

面白かったし、勉強にもなったし、イイ本でした。


日本語練習帳 (岩波新書)
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大野 晋
岩波書店
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