2013年2月13日水曜日

『知の逆転』(吉成真由美)読みました。


古典文学のあらすじを何本か書いて、
それを一冊にまとめた「あらすじ集」的な本を
つくったことがあります。

古典文学って、やっぱ歴史の荒波を乗り越えて、
消えずに残ってきただけあって、どれもこれも面白い。

だから、このあらすじ集をつくっているとき、
ぼく自身も相当面白かった。
面白い本のエッセンスをまとめるので、
面白いとこだけのいいトコ取り。
その作業が楽しくないはずはないんです。

でも、本ができて後から読み返してみると、
あんなに楽しかったはずなのに、
それほど楽しいって感じない。
いいとこだけ取っても、
実物の面白さを全部伝えることができないんですね。

で、この『知の逆転』。

突き抜けた人たち
(つまりとんでもなく面白い人たち)へのインタビュー集。
インタビューした著者さんは、
ホントに面白かったんだろうなって思います。

でも、突き抜けた人たちの刺激的なお話のすべて
(もしくはその人たちの持つ面白さ全部)を
一冊の本に詰めることは無理ですよね。
だから、いいトコ取りになる。

うーん、そうなると、ぼくみたいなへそ曲がりの読者は、
欲求不満になっちゃうんです。困ったことに。

知の逆転 (NHK出版新書 395)
ジャレド・ダイアモンド ノーム・チョムスキー オリバー・サックス マービン・ミンスキー トム・レイトン ジェームズ・ワトソン
NHK出版
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