2013年1月17日木曜日

『大空のドロテⅢ』(瀬名秀明)読みました。


昔、速読のノウハウ本を読んだことがあります。
ぺらぺらとページをめくっているだけで
内容が頭に入ってくる。
そのときの目の動かし方とか、集中の仕方とか、
そんな技術が書いてあったように覚えています。

中でも印象に残っているのが、読まない決断。
目次やカバーにある概要なんかにざっと目を通して、
自分にとって「興味がわかない本、つまらないと感じた本」は、
それ以上、読み進めない。

興味がわく、面白そうと思えた本だけ読む。
それが速読技の第一段階らしいんです。
その本によると。

情報過多の社会の中で、
自分に役立つものを効率的に吸収していくには、
不要なものを「切って捨てる」姿勢が
必要なんでしょうね。

でもね。
ぼくはその「読まない決断」がまったくできないんです。
最初の数十ページを読んで、
つまらないなぁと感じてきても、ずるずると読み続けちゃう。

もったいないんですよね、せっかく手にした本だから。
お父さんやお母さん、それに先生たちから
「好き嫌いせず、残さず全部食べなさい」
って言われて育ってきたし。

で、この『大空のドロテⅢ』。

1巻目を読んだときから
「ぼくには、ちょっと合わないな」と思ってました。
でも、話が完結する3巻まで読んじゃいました。
読み終わった感じは1巻のときと同じ。
でも、でも、それでもいいんです。
「ここをこういうふうに書いてあるから、
だから合わないんだ」みたいな発見もあったんですから。

「読まない決断」を身につけるには、
まだまだ修業が必要です。

大空のドロテIII
大空のドロテIII
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瀬名 秀明
双葉社
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