年齢とともに食べ物の好みは変わるといわれますが、
音楽の好みも変わっていくようです。
ぼくは、学生のとき、ユーミンさんの曲の良さが、
まったくわかりませんでした。
なぜみんなが、
あんなにイイと言うのかわからなかった。
歌詞の内容を理解する気にもなれずに、
曲調とか声の出し具合とかの
耳に入ってくる最初の印象だけで、
「これって、あまり好きじゃない」と思っていました。
でも、あれだけ売れている人だから、
自分から聴こうと思わなくても、
どっかから流れてくる。
名前を連呼する選挙の宣伝カー同様、
こばむのも面倒なので、
流入してくるままにしていたら、
いつの間にか
「そんなに悪くない」と思うようになってる。
すると歌詞も理解するようになっていき、
「あれ、イイかも」に変わっている。
慣らされるって、まぁそんなに悪くないですね。
で、この『大空のドロテⅡ』。
物語はまだ続くんですが、
この2巻を読み終わったとき、
ユーミンさんの曲のような印象を受けました。
大人になってからではなく
学生時代に聴いたときの印象。
続きの3巻を読んだら、慣らされてくるかな……。
慣らされたいな。