2012年9月10日月曜日

『三匹のおっさん ふたたび』(有川 浩)読みました。


「そりゃー無いかも」と
思っちゃう小説の場面って、ちらほら目にします。

例えば、こんなのがありました。

男性の主人公が少年時代を回想するシーン。
少年の彼が、なんだか不潔と感じ、
いつもイヤだと思っていたことがありました。
月に1度のペースで見かけるトイレの棚の光景です。
そこには、未使用の生理用ナプキンが、
宴会場の隅にある座布団のように、
数枚重ね置きしてあります。
母親がやっていることなんですが、
少年はそれを「汚いなーもう、やめてくれよ」
と思いながら、言い出せません。
──そんな内容の回想シーンです。

それは、女性作家が書いた小説の一場面でした。
(作品名と作家さんの名前も忘れちゃってます。
 ごめんなさい)

それを読んで、ぼくが感じたのが、
「男の子は、生理用ナプキンを不潔と思わないよ」でした。

男は、それがどんなふうに汚れるのか知らないんです。
未使用なんだから、
小説で描写されていたほどの嫌悪感が
出てくるとは思えなかった。

でも、女性の作家さんだから、
何の疑いもなく、そう書いちゃったんでしょうね。

で、この『三匹のおっさん ふたたび』。

「そりゃー無いかも」と思えちゃった設定や
セリフがいくつかあり、そればかりが気になって、
正直、のめり込めなかったんです。
いや、でもね、
このシリーズの前作は面白かったんですよ。

三匹のおっさん ふたたび
有川 浩
文藝春秋
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