2012年9月27日木曜日

『革命のライオン 小説フランス革命 1』(佐藤賢一)読みました。


ずっと続いている時間の流れの中で、
特定の一部分だけを抜き出して見せるのが、
小説とか映画とかお芝居とかなんですよね。

同じ時間を過ごしている別の人物は登場させず、
語りたい人物だけスポットを当てる。
そこに描く人物でも、必要なことだけしゃべらせ、
不要なセリフはカットする。

そうやって組み上げていくのが、
創作物なんだと思います。

このとき、どの人物をカットして誰を出すかとか、
あのセリフはカットしてこのセリフを言わせるとか、
を選ぶのが作家さん。

そのセレクトのセンスが作品のキモになってきます。
読者の作品に対する好き嫌いも、
そのセンスに大きく左右されちゃう。

で、この『革命のライオン 小説フランス革命1』。

センスいいです。
イメージからして硬い内容だろうと、
構えて読み始めたんですが、なんのなんの。
すすすっと、読み進められちゃいます。

フランス革命のことぐらい
知っておかなきゃなんていうお勉強モードじゃなく、
エンタメの娯楽小説を読みたいなってときに
読むのがいいです。したら、
いつの間にかフランス革命のこと頭に入ってますから。

革命のライオン 小説フランス革命 1 (小説フランス革命) (集英社文庫)
佐藤 賢一
集英社 (2011-09-16)
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