2012年6月1日金曜日

『ブラザー・サン シスター・ムーン』(恩田 陸)読みました。


たしか去年だったと思うんですが、
水上勉さんの『越前竹人形』を
読んだ感想を書きました。

そこには、20代の若い時期に読んで、
人生が変わるほど感動した本を
もう一回読み直してみたってこと
書いた気がします。
「あの感動をもう一度」と思って読んだところが、
それほどでもなかったってオチでした。

で、実はこの『ブラザー・サン シスター・ムーン』も、
『越前竹人形』と同じパターンなのでした。

違うのは、最初に読んだ時期が、
若い時分だったのではなく、
ほんの2〜3年前だったこと。

最初に読んだとき思ったのは「うわっ、これスゴ!」。
物語の登場人物と同年代の自分の娘に、
思わず「今まで読んだ本の中で、ベスト10に入るくらい、
いい本だったから読んでみな」って、
すすめちゃったほどです。
んで、娘の感想は「なんか、よくわかんなかった」でした。

前回、単行本で読んだのが、
最近、文庫化されたってんで読み返したんですが、
2回目を読み終わったぼくの感想は、
なんと、娘の感想と同じでした。

3つの話が1つにまとまった小説で、
最初の1つ目は「これスゴ」レベルだったんですけど、
あとの2つを読み進めていくと……なんかなあ。

結論。ぼくのオススメ本は、信用しないほうがいいです。


ブラザー・サン シスター・ムーン (河出文庫)
恩田 陸
河出書房新社 (2012-05-08)
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