たしか去年だったと思うんですが、
水上勉さんの『越前竹人形』を
読んだ感想を書きました。
そこには、20代の若い時期に読んで、
人生が変わるほど感動した本を
もう一回読み直してみたってこと
書いた気がします。
「あの感動をもう一度」と思って読んだところが、
それほどでもなかったってオチでした。
で、実はこの『ブラザー・サン シスター・ムーン』も、
『越前竹人形』と同じパターンなのでした。
違うのは、最初に読んだ時期が、
若い時分だったのではなく、
ほんの2〜3年前だったこと。
最初に読んだとき思ったのは「うわっ、これスゴ!」。
物語の登場人物と同年代の自分の娘に、
思わず「今まで読んだ本の中で、ベスト10に入るくらい、
いい本だったから読んでみな」って、
すすめちゃったほどです。
んで、娘の感想は「なんか、よくわかんなかった」でした。
前回、単行本で読んだのが、
最近、文庫化されたってんで読み返したんですが、
2回目を読み終わったぼくの感想は、
なんと、娘の感想と同じでした。
3つの話が1つにまとまった小説で、
最初の1つ目は「これスゴ」レベルだったんですけど、
あとの2つを読み進めていくと……なんかなあ。
結論。ぼくのオススメ本は、信用しないほうがいいです。
恩田 陸
河出書房新社 (2012-05-08)
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