2012年4月9日月曜日

『銃・病原菌・鉄(上)』(ジャレド・ダイアモンド)読みました。

以前、ソバ打ち名人と呼ばれる人に
取材をしたことがあります。
取材後に書く記事は、
美味しいおソバのお店紹介ではなく、
その店の主人の人生観なんかを
紹介するものでした。

この取材で印象に残っているのは、
「ソバ打ちを飽きずに何十年もやってこれたのは、
毎日が違うからだ」っていう名人の言葉です。

名人が毎日違うと言ったのは、
ソバづくりの工程について。
ソバ打ち作業は、
一日たりとも同じになることはないんだそうです。
違うのは、
温度や湿度はもちろん、使う水の状態、
作業する自分の気持ちなどなど。

同じじゃない状態の中で、
いつも美味しいソバに仕上げるには、
配合の仕方や水の量、作業の順番、力加減など
いろんな要素を
微妙に変えていかなくちゃダメなんだとか。

これは、
とっても難しいし、
だから楽しいって言ってました。
毎日毎日、新しいことが目の前に登場し、
新鮮だから飽きずに楽しく続けていける。

で、この『銃・病原菌・鉄(上)』。

面白い!
1つの章で、「わー面白い!」って思ったら、
次の章では、違う話題で、またまた「わー面白い!」。
面白い話題が次から次へと、
これでもか的に攻めくるんです。

だから読んでいて飽きません。
そば打ち名人の気持ちがわかります。
今、続きの下巻を読んでますが、
面白さの勢いは変わらないみたいです。



文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
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