2012年2月7日火曜日

『シャンタラム(中)』(グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ)読みました。

「井の中の蛙、大海を知らず」ってことわざには
「されど、その深さを知る」って続きがあるんだよ、
と思春期に聞いていた深夜ラジオが言っていました。

井戸の中にいるカエルは、
外の世界のいろいろなことは何も知らないけど、
自分の暮らしている
井戸の中のことなら何でも知っている。

たくさんのことを広く知るか、
1つのことを深く知るか。
その深夜ラジオのパーソナリティは、
後者でありたいって言ってました。

どちらがいいってワケじゃなく、
広く知っている人も、深く知っている人も、
とにかく極められる人はすごいですよね。
ぼくなんか、なんでもかんでも中途半端で、
広くもなく深くもない。
狭く浅い世界でこっそり生きてる感じです。

で、この『シャンタラム』。
今回読み終えたのは中巻です。

上巻を、身体が傷つけられるような痛みを感じながら読み、
それなりの覚悟をして本を開きました。
やっぱ、痛かったです。
これまで、こんな感覚を受けながら
本を読んだことはなかったです。

そしてこの本、いろんなことを教えてくれます。
なんというか雑多に「広い」んです。
だからこれ、井の中の蛙な人には書けない作品です。
ましてやぼくには絶対ムリ。

ぼくはとりあえず「狭く浅い世界」を
深く掘り下げる作品を目指すことにします。

シャンタラム〈中〉 (新潮文庫)
グレゴリー・デイヴィッド ロバーツ
新潮社 (2011-10-28)
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