2011年11月7日月曜日

『天使と宇宙船』(フレドリック・ブラウン)読みました。

中学生のとき、ホントにむさぼるように読んでいた
星新一さんのショートショート。
今考えると何が良かったのか、
よく思い出せないですけど、とにかく読んでました。

たぶん、読解力と記憶力が普通の人より少ないぼくなので、
あの短さがフィットしたんでしょうね。
わからなくなっても、ページをめくってすぐ読み返せるし、
短いからどこに書いてあったか探す必要もない。
最初から読み返しても、手間にはなりません。
ストーリーの途中経過を忘れちゃえるほどの長さはないので、
トリ頭でも大丈夫。
ぼく用にあつらえてくれたような小説ジャンルです。

その影響を受けて、
中学校の卒業文集にショートショートを書いて、
何を勘違いしたか、その作品が先生にほめられて、
いい気になって、将来は本をつくる仕事に就きたい
なんて思ったってことは、前にも書きました。

その星新一さんの本の中に、
ショートショートを書き始めたきっかけみたいなことが
書いてある文章があったんです。
どの本のどの場所かも定かではないんですが……
もしかしたらぼくの記憶の中だけにあるものかもしれません。

そこには、
「アメリカではショートショートが流行っていて、
文学としても認められている。
自分もそれに習って書いてみようとしたのが、
そもそもの始まりだった」
みたいなことが、記してありました。ような気がします。

で、この『天使と宇宙船』。

ネットで、好評価の感想を見かけただけで、
何の予備知識もなく買ってしまったのですが、
これぞまさしく、
今は亡き星新一さんが言っていた(とぼくが思っている)
アメリカで流行ったショートショート集でした。

そうか、星新一さんは、こういう本に影響されたんだ。
そんで、ぼくは、その星新一さんの影響を受けて、
今、本をつくる仕事をしているんだ。
時代はめぐるってことですね。


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