2011年10月4日火曜日

あまのじゃくのお勉強

『阿房列車』(内田百けん)読みました。

ひゃっけん先生のけんの字、門構えに月ですが
入力すると機種依存文字のチップが表示されるので、
ひらがなにしました。文字化け対策です。

ほんで、いきなりですが、
ぼくは中学の3年間、
ちょうどこの本の表紙右下にあるカバンのような
ふくらみ具合の学生カバンをぶらさげて
学校に通っていました。

当時、学生カバンは校則で決められた必須アイテムです。

でも、みんなは、このふくらみをできるだけ抑えて、
薄っぺらに加工したものを使っていました。
その薄さと、不良度合いは正比例していて、
生意気でツッパリなほど、カバンはぺらぺら。

ツッパリじゃない普通の生徒も、
ふくらんでいたらカッコ悪いと、
両側面を糸でくくったりして、なるべく薄くしていたんです。

そんな中学生社会にいながら、
カバンの中に教科書を横置きしてまでも、
ぼくがふくらみを守った理由は、
「みんながやっているからやだ」でした。

我ながら相当ヘンなヤツだと今まで思っていました。
そんなことやってるヤツは他にいないだろうと。

ところが! いたんです!
同じことやってるヤツ。
ごく近くです。ぼくの後ろの席に座っている、
毎日顔を合わせてる会社の仲間。
わざと人に逆らう言動をとるヤツ、
つまり「あまのじゃく」仲間です。

で、この『阿房列車』。
あまのじゃく精神ばりばりの本でした。
後ろの席に座っている仲間や、ぼくなんて、まだまだ。
相当ひゃっけん先生から吸収しないといけないです。


阿房列車―内田百けん集成〈1〉   ちくま文庫
内田 百けん
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