2011年6月1日水曜日

おやすみ前の朗読

『道元禅師(中)』(立松和平)読みました。

子供が高校受験で忙しくなるちょっと前の時期まで、
恥ずかしながら、
ぼくは寝る前の子供たちに本を読んで聞かせていました。

『ハリー・ポッター』とか
『ゲド戦記』とか『指輪物語』とか。

そのうち『指輪物語』は、この朗読前にも、
20歳代の若い頃に挑戦したことがありました。

でも、そんときは、
文庫で10巻近くある長編の1巻目の、
しかもプロローグで挫折していたんです。

登場人物がたくさん出てきて、
舞台となる場所の名前もたくさんあり、
頭の中がごちゃごちゃで、何が何だかわからなくなり、
ストーリーを追うどころじゃなかったからです。

でも!
この子供たちへの朗読では、
どれもこれもすんなり頭に入ってきて、
自分が声に出して読んでいるとは思えないほど、
クリアにストーリーが浮かんできました。

ときどき、読んだ名前のキャラがどんな人物だったか、
ど忘れしちゃうこともあったんですが、
そんなときは、朗読を中断して子供に
「これって誰だったっけ?」
と聞けば、即座に答えが返ってきて、
すぐ物語に没頭できました(子供ってすごいです)。

朗読っていうのは、文章を理解するのに、
とってもいい方法なんですね。きっと。

で、この『道元禅師(中)』。

一応、小説の形になっているので、物語は追えます。
でも、道元さんの説いている教えの内容が、
ぼくのへなちょこ頭では理解が及ばない。

道元さんの『正法眼蔵』を読んで(現代語訳)、
わけがわからず、
小説ならなんとかなるだろうと読み始めたんですが、
やっぱり、ダメです。

こうなったら、朗読しちゃおうかな。

でも、子供たちはもう大学生なんで、
聞いてくれる人いないからな。

とりあえず、下巻がまだ残っているので、
それは黙読でやってみて、
それでもダメなら、
ぼくの朗読をニコニコしながら聞いてくれる人、探してみよっと。


道元禅師〈中〉 (新潮文庫)
立松 和平
新潮社
売り上げランキング: 56142