子供が高校受験で忙しくなるちょっと前の時期まで、
恥ずかしながら、
ぼくは寝る前の子供たちに本を読んで聞かせていました。
『ハリー・ポッター』とか
『ゲド戦記』とか『指輪物語』とか。
そのうち『指輪物語』は、この朗読前にも、
20歳代の若い頃に挑戦したことがありました。
でも、そんときは、
文庫で10巻近くある長編の1巻目の、
しかもプロローグで挫折していたんです。
登場人物がたくさん出てきて、
舞台となる場所の名前もたくさんあり、
頭の中がごちゃごちゃで、何が何だかわからなくなり、
ストーリーを追うどころじゃなかったからです。
でも!
この子供たちへの朗読では、
どれもこれもすんなり頭に入ってきて、
自分が声に出して読んでいるとは思えないほど、
クリアにストーリーが浮かんできました。
ときどき、読んだ名前のキャラがどんな人物だったか、
ど忘れしちゃうこともあったんですが、
そんなときは、朗読を中断して子供に
「これって誰だったっけ?」
と聞けば、即座に答えが返ってきて、
すぐ物語に没頭できました(子供ってすごいです)。
朗読っていうのは、文章を理解するのに、
とってもいい方法なんですね。きっと。
で、この『道元禅師(中)』。
一応、小説の形になっているので、物語は追えます。
でも、道元さんの説いている教えの内容が、
ぼくのへなちょこ頭では理解が及ばない。
道元さんの『正法眼蔵』を読んで(現代語訳)、
わけがわからず、
小説ならなんとかなるだろうと読み始めたんですが、
やっぱり、ダメです。
こうなったら、朗読しちゃおうかな。
でも、子供たちはもう大学生なんで、
聞いてくれる人いないからな。
とりあえず、下巻がまだ残っているので、
それは黙読でやってみて、
それでもダメなら、
ぼくの朗読をニコニコしながら聞いてくれる人、探してみよっと。