2010年12月20日月曜日

ツルツルの図太い神経回路

『文章がうまくなるコピーライターの読書術』(鈴木康之)読みました。

「インドに旅行に行って、はまりすぎて、
向こうに住み着いちゃう人がケッコいるって聞くけど、
やっぱり衝撃だった? なんか人生観変わった?」

「もう少し若いときに行っていたら
何かあったかもしれないけど、
もうすぐ40歳のおっさんだよ。
ただの観光だったよ」

インド帰りの友だちと、
昔こんな会話をしたのを覚えています。

ささくれがとれていない若い時代なら、
少しの刺激が、大きな痛みや楽しさになって返ってきたけど、
すっかりツルツルの図太い神経回路に成長してしまったおっさんは、
外界からの刺激には、たやすく流されないってことですね。

幸いに、というか悲しいことに。


で、この『文章がうまくなる〜』。

やはり、ぼくも、もうおっさんでした。

読んでいる途中で、頭の中に浮かんできた言葉は、
「まぁ、ね」
「そうだね、そんなこともあるよね」
「いいかもね」など。

テレビの前に転がっている旦那に向かって、
やたら元気な奥さんが「ねぇディズニーランド行こう!」と
呼び掛けたときの返事のようなコメントばかりです。

もしかしたら、この著者が本家本元で、
この人の言葉をみんなが引用しているから
なのかもしれないんですが、
なんかどこかで聞いたことあるものばかりだったんです。

こうしたらいいよってノウハウは、
そんなに斬新な方法にはならないんでしょうね。

どっかで聞いちゃったことって刺激にはなりにくい。
インドのことも、イッテQとかふしぎ発見とかで、
現地の細かい生活ぶりまで知っちゃってるしね。


文章がうまくなるコピーライターの読書術(日経ビジネス人文庫 ブルー す 4-2)文章がうまくなるコピーライターの読書術(日経ビジネス人文庫 ブルー す 4-2)
鈴木 康之

日本経済新聞出版社 2010-05-07
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