本をつくることを職業にしているので、
他の人の作品にケチをつけるようなことはしたくないです。
歴史に残るようなすごい作品をつくったワケでもないですから。
ケチつけられるほど偉くないですから。
なので、名前は伏せますが、
過去にうんざりして離れしてしまった作家さんが何人かいます。
主人公のキャラクターが気に入って、
シリーズで続々と出てくる新刊は必ず購入し、
わくわくしながら読んでいた作家さん。
でも、その新刊が何冊か続けて、
「これって、とってもやっつけ仕事」と感じてしまい、
もうそれ以降は触手が動かない。
別の好きだった作家さんも、
たった1冊で次の本を買うのを止めてしまったことがありました。
たぶん、ぼくと同じように、
お客さんってとっても冷酷です。
だから、ぼくも気をつけなければって思います。
ちょっとでも気を抜いた作品をつくったらその時点で、
次はなくなるんですからね。
で、この本。
そんなことを思い出させてくれる貴重な本です。
ぼくにとっての反面教師。
本をつくっているとき、
妥協しそうになったらこの本を読み返すといいぞ、きっと。
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