2010年7月10日土曜日

なぜかバトルランナー

『微睡みのセフィロト』読みました。

 本屋大賞を受賞した『天地明察』があまりにも面白かったので、同じ感動をもう一度味わおうと、ニヤニヤしながら本屋さんのレジに持っていった文庫です。

 結論からいうと……同じ感動は味わえなかったです。でも、違う感動をもらえました。

 ウン、面白かったのです!

 ストーリーはガガガーッって進んで(ちょっぴり、つまづくところもあるんですが……それはぜんぜん許せるレベル)、作品の世界に引き込まれます。
 ぼくがいうのもおこがましいけど、この冲方(うぶかた)さんって、才能ある!すごい!

 読んでいてなぜかスティーブン・キングの『バトルランナー』が、ちらほらと頭に浮かんできました。
 内容はまったく違うんですよ。
 内容からいえば、ナウシカなんかが浮かんでくるはず。でも、どうしてなのか、バトルランナー。

 たぶん冲方さんって、スティーブン・キングに通じるくらいの力があるのかな、なんて思いながら読み進めていました。
 たしか、バトルランナーは1週間かそこらで書き上げたって聞いているんですが、もしかしたらこれも短期間で書いちゃったのかな、なんて。

 そんなこと思いながら、ときどき唸りつつ、うるうるしつつ、心地よく最後のページをめくって「あー面白かった」と解説を読んでみると、

「〜この時期一気2週間で書き上げられた『微睡みのセフィロト』は〜」

 なんてあるじゃないですか。

 ふーん。あと何冊か、冲方さんの本を買ってこよっと。


微睡みのセフィロト (ハヤカワ文庫JA)
微睡みのセフィロト (ハヤカワ文庫JA)冲方 丁 獅子猿

おすすめ平均
starsやはり流石の出来。面白い。
stars冲方スタイルの小結晶
stars失われない悲しみと怒りを癒すもの
stars他では読めない次元を超えた戦い
stars人に幸いあれと。

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