本屋大賞を受賞した『天地明察』があまりにも面白かったので、同じ感動をもう一度味わおうと、ニヤニヤしながら本屋さんのレジに持っていった文庫です。
結論からいうと……同じ感動は味わえなかったです。でも、違う感動をもらえました。
ウン、面白かったのです!
ストーリーはガガガーッって進んで(ちょっぴり、つまづくところもあるんですが……それはぜんぜん許せるレベル)、作品の世界に引き込まれます。
ぼくがいうのもおこがましいけど、この冲方(うぶかた)さんって、才能ある!すごい!
読んでいてなぜかスティーブン・キングの『バトルランナー』が、ちらほらと頭に浮かんできました。
内容はまったく違うんですよ。
内容からいえば、ナウシカなんかが浮かんでくるはず。でも、どうしてなのか、バトルランナー。
たぶん冲方さんって、スティーブン・キングに通じるくらいの力があるのかな、なんて思いながら読み進めていました。
たしか、バトルランナーは1週間かそこらで書き上げたって聞いているんですが、もしかしたらこれも短期間で書いちゃったのかな、なんて。
そんなこと思いながら、ときどき唸りつつ、うるうるしつつ、心地よく最後のページをめくって「あー面白かった」と解説を読んでみると、
「〜この時期一気2週間で書き上げられた『微睡みのセフィロト』は〜」
なんてあるじゃないですか。
ふーん。あと何冊か、冲方さんの本を買ってこよっと。
微睡みのセフィロト (ハヤカワ文庫JA) | |
冲方 丁 獅子猿 おすすめ平均 やはり流石の出来。面白い。 冲方スタイルの小結晶 失われない悲しみと怒りを癒すもの 他では読めない次元を超えた戦い 人に幸いあれと。 Amazonで詳しく見る by G-Tools |